ChatGPT・Claude・Gemini などのAIを、調べもの・文章・資料づくりに使う方法を紹介します。

Writing

文章を書く

AIが書いた文章の不自然さを直す方法

目次
  1. AIの文章に出やすい癖
  2. 癖を見つけて削る
  3. 具体的な事実を足す
  4. 文の長さとリズムを整える
  5. 自分の言葉に置き換える
  6. 直したあとの点検
  7. AIを書き直しに使う
  8. 具体的な書き換えの例
  9. 読み手の立場で読み返す
  10. 時間をかけすぎない
  11. 複数人で書く文章の統一
  12. 次にやること

AIが書いた文章を自然にするには、定型的な言い回しを削り、自分しか知らない具体的な事実を足し、文の長さに変化をつけるのが効果的です。整った文章ほど、似た構造が続いて機械的な印象になります。

AIの下書きは、そのまま出すと「どこかで読んだ文章」になりがちです。下書きは材料と考え、自分の言葉で仕上げる作業を前提にしておくと、読み手に伝わる文章になります。

AIの文章に出やすい癖

AIが書く文章には、いくつかの共通の癖があります。

  • 段落の初めに「まず」「次に」「さらに」を機械的に並べる
  • 「〜することが重要です」「〜が大切です」を何度も繰り返す
  • 見出しがすべて「〜とは」「〜のポイント」のように同じ型になる
  • 最後に、本文の言い直しの「まとめ」がつく
  • 具体的な場面や固有の情報がなく、誰にでも当てはまる説明が続く
  • 「〜と言えるでしょう」「〜かもしれません」と、断定を避けた表現が多い

これらは間違いではありませんが、続けて読むと単調で、書き手の顔が見えません。自分の文章をAIに書かせたあと、まず癖がどこに出ているかを探します。

癖を見つけて削る

直す作業は、まず削ることから始めます。同じ言い回しが三回以上出てきたら、二回目以降を別の表現に変えるか、削ります。「重要です」が並んでいたら、何がどう重要なのかを具体的に書くか、思い切って消します。

AIに「次の文章の中で、繰り返されている言い回しと、中身のない表現を指摘して」と頼むと、見落としを減らせます。指摘された箇所を、自分の判断で直します。

文章の最後の「まとめ」の段落が本文の言い直しになっているときは、削って構いません。代わりに、読み手が次にやることを具体的に書くと、文章が実用的になります。

具体的な事実を足す

不自然さの最大の原因は、具体性の不足です。「業務を効率化できます」といった文は、誰にでも言える内容です。そこに、どの業務で、どのくらいの時間がかかっていたのか、どう変わったのかを加えると、文章に重みが出ます。

足す材料は、自分の仕事の中にあります。実際に使った手順、つまずいた点、直した箇所、読者に確認したいこと。数字を出す場合は、自分で測った値か、公的機関の公表値に限ります。

ここで気をつけたいのは、具体性を出すために作り話を足さないことです。体験談や数字をAIに作らせると、事実でない話が混ざります。自分が経験したことだけを書くのが原則です。

文の長さとリズムを整える

AIの文章は、一文の長さがそろいすぎることがあります。同じような長さの文が続くと、読んでいて単調に感じます。

短い文と長い文を混ぜます。結論や強調したい内容は短く言い切り、補足や条件は少し長い文で書きます。段落の冒頭と末尾に、変化をつけるのも有効です。

声に出して読むと、リズムの悪い箇所が見つかります。息が続かないところ、語尾が同じで続いているところを直します。

自分の言葉に置き換える

AIの文章の中に、自分なら使わない言葉があれば、日頃使う言葉に置き換えます。「実施する」を「やる」、「活用する」を「使う」にするだけで、文章は読みやすくなります。

読者に合わせた言葉選びも大切です。専門家向けなら専門用語を使い、初心者向けなら日常の言葉に言い換えます。AIに「中学生にも分かる言葉に」と頼む方法もありますが、言い換えで意味が変わることがあるので、確認が必要です。

自分の経験から出てくる比喩や例を一つ加えると、文章に個性が生まれます。ただし、比喩は分かりやすさのためにだけ使い、飾りにはしません。

直したあとの点検

直したあとは、次の点を確認します。

  1. 事実や数字が、元の資料と一致しているか
  2. 同じ言い回しが近い位置で繰り返されていないか
  3. 具体的な場面や手順が、少なくとも各章に一つあるか
  4. 最後の章が、読み手の次の行動を示しているか
  5. 自分が普段使わない表現が残っていないか

さらに、時間をおいて読み直します。書いた直後は、自分の文章の欠点に気づきにくいものです。翌日に読み返すと、不自然な箇所が目につきます。

AIを書き直しに使う

自然な文章にするために、AIをもう一度使うこともできます。「次の文章から、決まり文句と、中身のない強調表現を取り除いて。事実は変えないで」と頼みます。

ただし、AIに「自然にして」と頼むだけでは、別の種類の定型表現が加わるだけのことがあります。何を直してほしいか、たとえば「同じ語尾が三つ以上続く箇所を変える」「抽象的な表現を具体的な例に置き換える候補を出す」のように、具体的に指示します。

具体的な書き換えの例

抽象的な文を具体的にする例を示します。元の文が「業務の効率化に役立ちます」だとします。これを「毎週1時間かかっている集計作業が、15分ほどで終わるようになります」と書き換えます。ただし、この数字は例であり、実際の自分の作業で測った値に置き換える必要があります。測っていないなら、「集計の手間を減らせます」にとどめるのが正直です。

もう一つの例です。「重要なポイントは次の3つです」という定型の書き出しは、「見るべき点は三つあります」とするか、思い切って省いて、内容から書き始めます。「〜について解説していきます」のような予告も、削っても意味が変わらないことがほとんどです。

読み手の立場で読み返す

書き直しの仕上げは、読み手の立場で読み返すことです。「この読み手は、何を知りたくて、この文章を開いたのか」「この段落で、その疑問に答えているか」を問いかけます。

答えていない段落は、削るか、内容を入れ替えます。読み手の疑問に直接答える文章は、AIが書いたかどうかに関わらず、読まれ続けます。

時間をかけすぎない

文章の手直しは、きりがありません。目安として、AIが書いた下書きの手直しに使う時間は、自分で一から書く時間の半分以下に収めます。手直しに同じくらいの時間がかかるなら、最初から自分で書いたほうが、自然な文章になることもあります。

どこまで直すかは、文章の重要度で決めます。社内の連絡は軽く、顧客に出す文書や公開する記事は丁寧に直します。

複数人で書く文章の統一

チームで文章を作る場合、AIの下書きを複数人が手直しすると、文体がばらつきます。最終段階で、一人が全体を通して読み、言葉づかいと語尾をそろえます。AIに、「全体の文体を、です・ます調に統一して。内容は変えないで」と頼むのも、そろえる助けになります。

次にやること

最近AIで書いた文章を一つ取り出して、次の作業をしてみてください。

  1. 繰り返されている言い回しに線を引く
  2. 線を引いた箇所を削るか、別の言い方に変える
  3. 各章に、自分の経験や仕事で確認した事実を一つ加える
  4. 声に出して読み、リズムの悪い所を直す

直した文章と元の文章を並べて比べると、違いがよく分かります。その違いを意識しながら書き続けると、AIに頼る場面でも、自分らしい文章を保てます。