ChatGPT・Claude・Gemini などのAIを、調べもの・文章・資料づくりに使う方法を紹介します。

Research

調べものに使う

打ち合わせ前の相手先リサーチをAIで時短する

目次
  1. 調べる項目を先に決める
  2. 公式の情報を集めてAIに整理させる
  3. 相手の関心を仮説にする
  4. 質問リストを作る
  5. 個人の情報の扱いに気をつける
  6. 当日の共有メモを作る
  7. 準備の時間を決めておく
  8. 終わったあとの振り返り
  9. 準備しすぎの落とし穴
  10. リモートでの面談の場合
  11. 調べた内容の共有
  12. 次にやること

打ち合わせ前の下調べは、「相手の会社が何をしているか」「相手の関心はどこにありそうか」「こちらから何を聞くか」の三つに絞ると、30分ほどで十分な準備ができます。AIは、この三つを整理して質問リストに仕立てる作業を、手早く手伝ってくれます。

ただし、AIが相手の会社について語る内容は、古かったり間違っていたりすることがあります。会社の事実は公式サイトで確認し、AIには整理と質問づくりを任せる。この分担が基本です。

調べる項目を先に決める

準備の時間を使いすぎないために、調べる項目を先に決めます。初めて会う取引先なら、次の項目で足ります。

  • 事業の内容:何を誰に提供している会社か
  • 規模と体制:従業員数、拠点、主な取引先の業種
  • 最近の動き:新サービス、発表、採用の傾向
  • 打ち合わせの相手の役割:担当部署と、決める権限があるか

これらは、会社の公式サイトの会社概要、事業紹介、ニュースリリースのページで確認できます。AIに「初対面の取引先との打ち合わせ前に調べておくべき項目を、10分で調べられる範囲で挙げて」と頼むと、自分の業種に合わせた項目のたたき台が得られます。

公式の情報を集めてAIに整理させる

調べる項目が決まったら、公式サイトの該当ページの文章をコピーして、AIに渡します。「次の文章は、相手の会社のウェブサイトの内容です。事業の特徴を5点、相手が重視していそうな価値観を3点、箇条書きでまとめて」と頼みます。

この方法の利点は、AIが想像で補う余地が少なくなることです。会社名だけを伝えて「この会社について教えて」と頼むと、実在しない事業や古い情報が混ざる可能性があります。自分が集めた資料を元にすれば、整理の精度が安定します。

「資料に書かれていないことは推測せず、『記載なし』と書いて」という指示も添えておきます。推測と事実が混ざらないようにするためです。

相手の関心を仮説にする

事業の整理ができたら、「この会社が今、どんな課題を抱えていそうか」を仮説として考えます。AIに「この会社の事業内容から考えられる、一般的な経営課題を5つ挙げて。事実ではなく仮説として」と頼みます。

仮説はあくまで仮説です。打ち合わせの場で、「御社ではこのような点が課題になることが多いと聞きますが、いかがですか」と確かめる材料にします。決めつけて話すと、相手に失礼になったり、的外れな提案をしたりするおそれがあります。

仮説を持っていると、相手の話を聞く姿勢も変わります。答え合わせをしながら聞くことで、相手の本当の関心を拾いやすくなります。

質問リストを作る

当日の質問は、AIに案を出してもらうと、準備が速く進みます。「初回の打ち合わせで、相手の課題と予算感、決定の流れを自然に聞き出す質問を10個、聞く順に並べて」と頼みます。

出てきた質問のうち、自分の目的に合うものを5つほどに絞り、言い回しを自分の話し方に直します。AIの質問は丁寧すぎたり、硬すぎたりすることがあるので、相手との関係に合わせて調整します。

質問の順番は、答えやすいものから始めます。いきなり予算を聞くより、現状の取り組みや困りごとから入り、関係が温まってから条件の話に進むほうが、相手も話しやすくなります。

個人の情報の扱いに気をつける

相手個人の経歴や発言を調べる場合は、公開されている仕事上の情報にとどめます。会社の公式サイトの役員紹介、本人が公開している業務上の発信などは、準備の材料として自然です。

私生活に関わる情報や、本人が公開した目的を超えた情報を集めることは避けます。また、AIに個人の名前を入力して「この人について教えて」と頼むのも、誤った情報が出るおそれがあり、勧められません。実在の人物について、AIが事実でない経歴を語ることもあります。

当日の共有メモを作る

準備した内容は、一枚のメモにまとめます。会社の概要、仮説、質問リスト、こちらの伝えたいことの四つを入れます。同席者がいる場合は、このメモを事前に共有しておくと、役割分担がしやすくなります。

AIに「次の材料を、A4一枚の打ち合わせ準備メモにして」と頼めば、体裁を整える作業も任せられます。完成したメモは、自分の目で読み直し、事実が公式サイトの内容と合っているかを確認してから共有します。

準備の時間を決めておく

下調べは、やろうと思えばいくらでも続けられます。初回の打ち合わせなら30分、重要な商談なら1時間、というように、上限を先に決めます。時間が来たら、調べきれていない項目は「当日に聞くこと」に回します。聞かれて嫌な気持ちになる相手は少なく、むしろ関心を持って質問してくれたと受け取られることが多くあります。

終わったあとの振り返り

打ち合わせの直後に、覚えている内容を箇条書きでAIに渡し、「決まったこと、持ち帰りになったこと、次の連絡の期限」に整理してもらいます。時間がたつと記憶があいまいになるため、当日中が望ましいタイミングです。整理した内容は、相手へのお礼のメールの下書きにも使えます。送る前に、日付や数字が議論の内容と合っているか、自分で確かめてください。

準備しすぎの落とし穴

相手のことを調べすぎると、会話の中で「調べてきた知識」を披露したくなります。しかし、相手が知りたいのは、こちらの調査力よりも、自分たちの課題にどう役立つかです。調べた内容は、質問の質を上げるために使い、披露するためには使わない。この線引きを意識すると、聞き上手な印象を保てます。

リモートでの面談の場合

オンラインで初めて会う相手の場合は、画面越しの数分で関係を築く必要があります。対面よりも、冒頭のあいさつと、話の目的の共有が大切になります。

AIに「オンラインの初回面談で、最初の3分で使える話の流れを提案して」と頼むと、案が得られます。接続の確認、画面共有の準備、資料の事前送付なども、準備の一部です。当日に慌てないよう、前日に接続の確認をしておきます。

調べた内容の共有

同席者が複数いる場合は、調べた内容を共有します。口頭で伝えると抜けが出やすいため、一枚のメモにまとめて渡します。共有したメモには、確認した日付と、出典のページを書いておきます。同席者が自分で確かめたいときに、すぐ見に行けます。

次にやること

次に控えている打ち合わせが一件あれば、30分を確保して、次の順に試してください。

  1. 相手の公式サイトの会社概要と事業紹介の文章をコピーする
  2. AIに、事業の特徴と、相手が重視しそうな点の整理を頼む
  3. 課題の仮説を3つ出させ、質問リストを10個作らせる
  4. 質問を5つに絞り、自分の言葉に直して準備メモにまとめる

打ち合わせが終わったら、メモに「当たった仮説」「外れた仮説」を書き足します。この記録が溜まると、次の準備の精度が上がっていきます。